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minnna128_128任意売却を行なう場合、山場となるのが抵当権を持っている債権者との交渉です。この債権者の人数が多くなると配当案などを作成して、抵当権を持っている債権者全員から任意売却に同意をしてもらう必要が出てきます。ここで、1人でも反対をする場合は任意売却をすることができません。そのため、この抵当権を持つ債権者との交渉になれた不動産業者の存在が、任意売却には必要不可欠です。今回は、この「抵当権」について紹介をしていきます。

担保権に関して

マイホームを購入する際、一括現金払いというのは多くの場合不可能です。そのため、銀行などの金融機関からお金を借りることになります。これが住宅ローンです。

しかし、銀行などは商売でお金を貸しますので、必ず利子をつけて返済をしてもらわなければ困ります。貸したのにお金を持って逃げられてしまっては大損害です。そこで「担保」を設定します。

住宅ローンなら「マイホーム」を担保にします。金融機関側から見れば「担保住宅」といいます。

住宅ローンの契約を結ぶときに毎月どのくらい返済をするのか、その時の利子はどのくらいなのかを決めます。マイホームの所有者(債務者)がこの契約をきちんと履行すれば、問題ないのですが、前述のようにマイホームを建てたのに、ローンを一切返済しない場合は、銀行側は担保住宅を没収し、所有者(債務者)の同意を必要とすることなく換価して、それで得たお金をローンの弁済に充てることが出来ます。

そして、担保権は下記の4つの種類があります。

  • 質権
  • 抵当権
  • 根抵当権
  • 仮登記担保

この中で、マイホームの任意売却に関係があるものは「抵当権」です。

質権に関しては、不動産以外の財産につく担保です。例えば、腕時計を質屋へ入れて鑑定してもらいお金を借ります。そして利息を付けて質屋に返済をすれば腕時計が返ってきますが、お金を返さなければ質流れとして腕時計は没収されます。

質権に関しては不動産にもつけることができますが、住宅ローンなどの場合は、抵当権になります。

抵当権

担保権の中に抵当権というものがあります。担保権=抵当権ではありません。

当たり前の話ですが、質権とは異なり、抵当権はローン返済の途中であっても担保となっている不動産を利用することができます。例外として不動産にも質権をかけることができますが、マイホームなどには関係ないでしょう。

住宅ローン2000万円を借りた場合、抵当権は2000万円になります。500万円返済をすると抵当権1500万となります。完済をすることで抵当権も0円になります。しかし、登記の抵当権は自動的に消滅することはないので、抵当権を消滅する抹消する手続きが必要となります。

この手続きですが、住宅ローンを完済した場合、債権者から抵当権を抹消するための書類が届きます。そして、その不動産の所有者が、不動産を管轄する法務局へ「抵当権抹消登記」の申請をします。

住宅ローンを完済している場合、抵当権抹消登記をしなくても不利益を被ることはないのですが、その不動産を売却する際には、抵当権がある場合は売却することができないので、早めに抹消手続きはした方がいいのです。

任意売却と抵当権

任意売却をするときに問題となるのが、この抵当権です。前述しましたが、ローンを完済していても抵当権がある場合は売却するためには、抵当権抹消の手続きをしなければならないのです。

そして、任意売却では住宅ローンの残高が残っている状態で、債権者に抵当権を手放してもらう必要があります。

抵当権を持っている債権者がひとつの金融機関であれば、その金融機関と交渉をすればいいのですが、これが複数になると抵当権を持つ全員に抵当権を消滅してもらうために配当案作成します。

一般的に第1抵当権を持っている金融機関に多額の売却費用を払うのですが、第2、第3抵当権と下位の抵当権を持つ債権者には少額のハンコ代(担保抹消料)を支払い抵当権を抹消してもらいます。

ただ、中には抵当権を持っているものの後位抵当権者という競売をしても配当金が入ってこいない債権者が、任意売却を邪魔するケースがあります。

その場合でも、ハンコ代(担保抹消料)というものを払い、抵当権の抹消をお願いしますが、それでも応じない場合、もしくは高額なハンコ代を要求する場合は、「抵当権消滅請求制度」を利用して諦めてもらうことが出来ます。

まとめ

抵当権ですが、担保権=抵当権ではなく、担保権の1つの種類が抵当権になります。

抵当権は住宅ローンを完済しても自動で消滅することはなく、抵当権者から抵当権抹消の書類が届くので、その書類をもって抵当権抹消登記をする必要があります。ローンを完済していても、自動的に消滅しないのでこの手続きを踏まなければ、マイホームの売却などはできません。

任意売却の場合、抵当権者が複数いる場合、全員から抵当権抹消の許可を得る必要があります。中には、後位抵当権者が任意売却に反対するケースがあります。その場合、抵当権消滅請求制度を利用することで、抵当権を消滅させることが出来ます。

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