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calculation128_128住宅ローンの滞納により、マイホームを手放したくないという人にとっては、複数の方法を提案することができますが、個人再生(個人版民事再生)もその方法の1つです。個人再生の住宅ローン特則を利用することで、マイホームを守ることが出来ます。しかし、個人再生にもリスクはあります。今回は個人再生のリスクを紹介します。

個人再生と住宅ローン特則

住宅ローンを滞納して、6ヶ月以上経過しますと、金融機関は「期限の利益の喪失」をします。この期限の利益の喪失をした場合、住宅ローンの残額を一括返済しなければいけません。

期限の利益とは、月々に借りたお金を返済することを認める、というものです。

住宅ローンの一括返済を中にはできる方もいるかもしれませんが、通常は保証会社が代わりに金融機関に返済をします。これを代位弁済というのですが、この代位弁済を保証会社が行ってから6ヶ月以内というのが、個人再生を利用できる最後のタイミングです。

個人再生を利用することで、借金を5分の1にまで圧縮することができ、住宅ローンの返済期間に関しても返済期間を見直すということが出来ます。

つまり、個人再生を利用することで、自宅を守れるうえ、借金の額をも減らすことが可能なのです。もちろん、借金がなく、住宅ローンだけであっても、この個人再生を利用することが出来ます。

では、この個人再生は誰でも利用できるのでしょうか。

個人再生が利用できる方

個人再生ですが、基本的に借金の返済能力がある方、というのが第一条件です。

借金を圧縮する代わりに、残った借金は3年以内に弁済する必要があります。一定額の収入があることが条件です。

そして、借金の総額が5千万円以内(住宅ローンを除く)の方しか、個人再生を利用することができません。これを俗に「5千万円要件」というのですが、条件が厳しいのです。

個人再生のリスク

3年以内に借金完済

個人再生は住宅ローンの以外の借金を圧縮する代わりに、3年以内に住宅ローン以外の借金を完済する必要があります。そのための計画書を裁判所に提出して、認められれば個人再生を利用できるのです。

住宅ローンに関しては、返済期間の見直しだけであり、ローン残額は変わりません。

一時的に住宅ローンの利息のみの返済を認めてもらうことも可能ですが、それであっても、3年間は他の借金と住宅ローンの返済にのみ追われることになる可能性があるのです。

そのため、逆に生活が苦しくなるというケースも出てきます。その上で借金の返済が出来なければ、自己破産となり、マイホームなどを手放すことになります。

連帯保証人への影響

住宅ローンに関しては関係ないのですが、その他の借金を圧縮した場合、連帯保証人に圧縮された分の借金の返済義務が生じます。

これは、個人再生を申し出た時点で履行義務が生じてしまうわけです。しかも一括返済です。通常は貸金業者との交渉によって分割払いとなるのですが、連帯保証人に借金の返済義務が生まれますので、住宅ローン以外の借金があり、個人再生をする場合、連帯保証人と話し合う必要があります。

官報に載る

官報に関してですが、これに目を通す一般人は少ないので、ご近所さんに個人再生をしたのはばれませんが、例えば悪徳な高利貸しが借金の勧誘をしてくる場合があります。

官報に関しては、一般人は目を通さない代わりに、様々な悪徳業者が官報を利用して、情報を収集していますので、しつこい勧誘に遭う可能性が否定できません。

ブラックリストに載る

個人再生を行なった場合、信用情報として残ります。

個人再生を利用して、3年で借金を完済したとしても、ブラックリストとして信用情報は5年~10年は残りますので、新しく車を購入しようと考えた場合、ローン審査に通ることが難しく、新しくローンを組むことができなくなります。

つまり、ローンやキャッシングの利用が一定期間不可能になります。

まとめ

住宅ローン特則を利用するために、個人再生を利用する方が多くいます。

しかし、住宅ローン以外にも借金もある場合、個人再生を利用してしまうと、5分の1まで借金を圧縮することができる代わりに、連帯保証人へ個人再生利用者が圧縮され免責された借金の返済義務が生じます。

また、官報に名前が載りますので悪徳業者へ個人情報が漏れるというリスクにもつながります。そして、信用情報に傷がつき、ブラックリストに載りますので、個人再生により3年で借金を完済したとしても、5年~10年はローンやキャッシングの利用が出来なくなります。

さらに、個人再生は借金を圧縮(住宅ローンを除く)して、3年以内に返済する義務が生まれますので、借金の返済に追われる日々となるリスクがあることも覚えておきましょう。

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