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monohome128_128マイホームの住宅ローンの支払いが滞ると任意売却か競売しかありません。マイホームの住宅ローン返済が他の借金のせいで滞っているのであれば、個人再生がおすすめの解決策なのですが、マイホームの資産価値が借金の総額よりも高額ですと、個人再生が意味をなさないことがありますので、注意をしましょう。

アンダーローン状態とは

個人再生は、住宅ローンを例外として残したまま、他の借金を減額することが認められているのですが、住宅の資産価値がローン残高よりも多い場合、個人再生をしても借金が圧縮されないということがあります。

住宅の資産価値が住宅ローンの残債額よりも多い場合、アンダーローンといいます。このアンダーローンの場合、住宅ローン残債額との差額分がすべて個人の資産扱いになるのです。そのため、個人再生をする際は、多額の資産を抱えている状態で個人再生をすることになります。

個人再生とは、経済的に困窮して借金を返すことができないという人を救うための制度なので、多額の資産を持っている人が個人再生をする場合、簡単にはできなくなります。つまり、必要な返済額が高くなるのです。

必要な返済額が高くなるとは?

清算価値保障の原則というものがあるのですが、これは手持ちの資産をすべて現金に換算した場合の金額の合計(生産価格)よりも多くの金額を、債務者への返金金額に設定してはいけないというものです。

例えば、400万円の借金がある場合、個人再生を利用すれば100万円になり、300万円減額されます。個人再生はこの減額を狙って行うものですが。

しかし、500万円の価値があるマイホームに住んでいて、400万円の借金が返せないから個人再生をするといった場合、債権者として、それはおかしいとなります。

そこで、民事再生法174条にて、清算価値保障の原則から、最低でも手持ちの資産額以上の返済額を設定するルールを設け、債権者の利益を保護しているのです。

つまり、アンダーローンの場合、清算価値保障の原則から、個人再生をしたとしても最低弁済額が高額になる可能性があるということです。

アンダーローンの場合に個人再生をすると?

アンダーローンの場合に個人再生をすると、場合によっては、本来では圧縮されるであろう住宅ローン以外の借金が圧縮されないということがあります。また、圧縮される額が少なくなるということもあります。

住宅ローン債務が1200万円、住宅の時価が1500万円、その他の借金の合計が800万円の場合では、住宅の資産価値が300万円ありますので、清算価値保障による最低弁済額は300万円となります。

この住宅ローンの資産価値がなければその他の借金の合計は160万円となるのですが、資産価値が300万円ありますので、300万円までしか圧縮をされないのです。

では、住宅ローン債務500万円で、住宅の時価が1500万円、その他の借金の合計が800万円ならどのようになるのかといえば、住宅の資産価値が1000万円あることになりますので、清算価値保障によって、その他の借金の合計800万円は1円も減額されません。

つまり、アンダーローンの場合、個人再生をしても意味がなく、家を守るためには別の方法を考える必要が出てきます。絶対に家を明け渡したくない場合、住宅を担保に、不動産担保ローンで追加融資して、債務整理をするというのが現実的です。

まとめ

住宅ローン以外の借金のために、個人再生を考える場合、住宅の資産価値が高すぎると減額ができないことがあります。

これは、清算価値保障の原則というもので、最低でも手持ちの資産額以上の返済額を設定してはいけないというものです。資産価値が低ければ返済額も低くなりますが資産価値のある家を持っていると返済額が高くなり、個人再生をしても借金の減額が期待できないことがあります。

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