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q128_128住宅ローン特則を利用するために個人再生を利用することができます。では、どのような場面で住宅ローン特則を利用するためだけに個人再生を利用するのでしょうか。個人再生をすることでマイホームに住みながら住宅ローン返済のリスケジュールが可能なので、個人再生が可能なのであれば、任意売却を検討する前に模索してみてはいかがでしょうか。

住宅ローン特則を利用するために個人再生を利用する場面

住宅ローン特則以外に借金がなくても、個人再生の住宅ローン特則を利用してリスケジュールや巻き戻しをすることができます。

ただし、住宅ローンの債務、例えば、元本、利息、遅延損害金といったものは圧縮されることはありません。

個人再生の住宅ローン特則を実際に利用するシーンは下記のようなときです。

  • 保証会社に代位弁済をされてしまったがマイホームに住み続けたい
  • 渋滞ローンの滞納により、期限の利益を喪失したが回復したい
  • 返済期間を延長、リスケに銀行が応じてくれない

基本的には、この3つの状態をどうにかしたいと考え場合、住宅ローン特則付きの個人再生を利用します。つまり、住宅ローンを滞納してマイホームに住み続けるのが難しくなった状態をもとに戻すときに利用することができるわけです。

珍しい利用例

また、珍しいパターンとして、夫婦でペアローンなどを利用していたが、夫婦のどちらかが個人再生をするというパターンがあります。

例えば、妻がキャッシングやギャンブルなどの借金がかさんでしまい、個人再生を申請した場合には、夫には借金がなくても住宅ローン特則を利用するために夫も個人再生をするというパターンがあります。

任意売却をする夫婦の中にも割と見かけるパターンとなります。

個人再生をすると債権者に反対される可能性はあるのか?

個人再生に関してですが、小規模個人再生をする際には、債権者による書面決議というものがあります。この書面決議の結果、過半数の反対があれば再生計画は却下されますので、個人再生をすることは不可能になります。

住宅ローンの返済期間の延長を狙い、もしくは期限の回復を狙った個人再生の申し立ては、住宅ローンの債権者によって反対される可能性というのは、一見すると高くなります。

なぜなら、住宅ローンの債権のみで個人再生をするのであれば、債権者とは住宅ローン債権者のみです。つまり、住宅ローンの融資をしてくれる銀行や住宅金融支援機構のみなので、彼らに個人再生を反対された瞬間に過半数に達しますので、個人再生は不可能となりわけです。

住宅ローン特則のみの場合は反対できない(議決権はない)

前項で、住宅ローンのみの個人再生は難しいような雰囲気を醸しましたが、実際のところは、住宅ローン特則の場合、住宅ローン債権者に議決権というのがないのです。

つまり、住宅ローンを融資してくれている金融機関の意思や同意など関係なく、住宅ローン特則付きの個人再生を利用することは可能なのです。

法的根拠について

これは、民事再生法201条1項で定められており、住宅ローン特則付きの個人再生では、住宅ローン債権者は決議権を有しないのです。理由としては、住宅ローンというのは高額になりますので、住宅ローン債権者が単独で再生債権額の過半数を有することが多くなります。

そのため、住宅ローン債権者に決議権を与えてしまうと、住宅ローン特則それ自体が機能しなくなるわけです。そのため、あえて決議権を有しないのです。

もちろん、住宅ローン債権者を保護する仕組みもあり、住宅ローン特則付き再生計画が提出された場合、裁判所は住宅ローン債権者の意見を聞かなければならない、と民事再生法第201条2項に定められているのです。そのため、住宅ローン債権者に損害が出るような不当な再生計画を組むことは不可能なわけです。

まとめ

住宅ローン付き個人再生のみを利用する場合のパターンは全部で4パターンあります。

  1. 保証会社に代位弁済をされてしまったがマイホームに住み続けたい
  2. 渋滞ローンの滞納により、期限の利益を喪失したが回復したい
  3. 返済期間を延長、リスケに銀行が応じてくれない
  4. ペアローンなどで、夫婦のどちらかが個人再生をした場合

この4つです。特に1~3に関しては、住宅ローンを滞納した結果、ダメになってしまった状態をもとに戻すために住宅ローン付き個人再生を利用することになります。

また、個人再生というのは債権者の決議により、否決された場合、個人再生をすることはできなくなるのですが、住宅ローン特則を利用するために個人再生を利用する場合、住宅ローン債権者に決議権はありません。

しかし、裁判所は住宅ローン債権者とヒアリングを行い、あまりにも住宅ローン債権者に損害が出るような再生計画の場合、その再生計画を否認することがあります。

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