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yellownote128_128住宅ローンを6ヶ月滞納しますと、裁判所が間に入った競売が開始されます。この競売とはどのような流れで進んでいくのかを紹介します。

担保不動産競売開始決定

住宅ローンを滞納し続けると、不動産のある地域を管轄する地方裁判所から特別送達で、「担保不動産競売開始決定」という通知が届きます。

これは、裁判所が「競売の手続きを開始するとともに、不動産を差し押さえた」という通知です。

この差し押えの事実は、不動産の登記記録にも残されますので、第三者にも、競売開始という事実がばれてしまいます。

現況調査

裁判所に所属する執行官に人数にも左右されますが、担保不動産競売開始決定の通知が来た後、1~2ヶ月経つと現況調査が行われます。

執行官と評価人(不動産鑑定士)が競売不動産の調査をするべく訪問をしてきます。これは法律に基づく強制的なものですから、拒否することができません。

例えば、施錠して居留守を使ったとしても、専門の開錠業者が裁判所の権限で、開錠したうえで家に入ってきて調査を進めます。

調査は、家の中を調査したうえで写真撮影、関係者への聴取などをおこない、執行官と評価人は現況調査や法務局や役所などへ調査に基づいて、下記の資料を作成します。

  • 現況調査報告書
  • 評価書

この現況調査報告書と評価書によって、裁判所は売却基準価格を決定しますが、この売却基準価格を2割引きした「買受可能額」が競売での最低入札価格となります。

配当要求終期の公告

現況調査が終了したのち、裁判所は配当要求終期の公告をおこないます。

これは、「競売を申し立てた債権回収会社以外で、この土地の債権を持っている方がいれば期限までに申立ててください」というものです。

この配当要求終期の公告は、裁判所に掲載されますので、様々な人や業者に見られるということです。そのため、不動産業者などの営業マンが訪問をしてきたり、電話やDMなどが多く届くようになります。

期間入札の通知

競売開始から3ヶ月から6ヶ月後に期間入札の通知が届きます。

この通知が届いてから2ヶ月後くらいで競売の入札が開始されます。

そして、入札期間の始まる期日の2週間前までには、裁判所の掲示版もしくは庁舎内の掲示版に入札期間の公告が張り出されます。

この期間入札の公告後、広く一般から競売参加者を募るために裁判所は入札検討のための資料を閲覧室などに設置して、入札希望者が自由に閲覧できるようにします。

昨今では、物件の詳細資料(物件明細書、現況調査報告書、評価書の3点セット)がインターネットの競売専門サイト「不動産競売物件情報サイト(BIT)」にて公開されます。

個人情報保護の観点から、人物名などは黒塗りになりますが、資料は全面的に無料公開されます。ただ、裁判所までいけば、名前を確認することが出来ます。

期間入札開始

入札の方法は、期間入札と期日入札の2つがありますが、期日入札の方が一般的です。

期日入札の期間は1週間とされ、その間に入札書に、「買受可能価格」以上の金額を記載することで、入札に参加することが出来ます。

開札

入札期間が終了すると、その翌日が開札日となり最高価買受申出人(一番高い金額で入札した人物)が選ばれます。

特別売却

なお、期間入札を行っても入札者のいない物件は「特別売却」となります。

これは、買受可能価格以上の金額であれば、早い者勝ちで売却をするというものです。

売却許可決定期日

これは裁判所が売却許可決定、もしくは不許可決定を下す期日です。

たいていの場合、売却許可が下ります。

代金納付期限日

売却許可決定が確定した場合、買受人にのみ代金納付期限通知書が届きます。

およそ1ヶ月以内に、落札金額から保証金を引いた残代金や登録免許税などを納付することで、家の所有権は以前の所有者より、買受人に移転します。

配当

競売による不動産の売却代金を裁判所が各債権者に配分をします。

この際、売却代金がすべての債権者のもつ債権金額よりも上回っている場合、剰余金として債務者に配当されます。

まとめ

競売の流れを紹介しましたが、最後の配当は余剰金が生じないのが一般的ですから期待をしてはいけません。

競売の恐ろしいところは、安価で自宅を売却されてしまう点ももちろんですが、プライバシーというものが全くなくなる点にあります。

裁判所の掲示版はもちろん、一部隠されているとはいえ、自宅の情報がインターネットを通じて全国で閲覧できるようになっているのです。もちろん、現況調査の際にご近所さんに競売の事実が確実にバレます。

任意売却を選ぶことで避けることのできるストレスの多くを、競売では味わうことになるでしょう。

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